1、ITの活用について
市民の利便性を高めるためにも、行政におけるコストを削減するためにも市ではもっとITを活用する必要があります。
今月の広報の11頁に「行政が携帯電話メールで配信する防災情報」というものがあがっており非常にいいことだなと思いました。
しかし、よく見ると市で運営しているものではなく大阪府が運営しているものでした。
そこで、市民にとってはより身近な存在である市が情報発信の主体となって災害情報を流したり、可能であればJRのトラブル情報を流したり、市の行事の日程や場所また雨で中止になったときにはそのお知らせなどを携帯のメールで配信することが出来れば市民にとって有益だと思いますがいかがでしょうか。
また、スカイプを使えば電話代を削減することが可能だと思いますが、市でもスカイプを利用してみてはどうでしょうか。
2、太陽光パネルについて
再生可能なエネルギーとして太陽光発電が学校だけでなく、各家庭でも普及が進みつつあります。
他市では太陽光パネルの設置に対して補助金を出しているところがありますが、大阪府下の各自治体の状況と今後本市では家庭での太陽光パネルの設置についてどのように対応していくかを教えて頂けないでしょうか。
3、教員の人事権について
豊中、池田、箕面、豊能、能勢の5市町村が市町村立の小・中学校教員の人事権を大阪府から移譲を受け、広域で教員採用などを行う方針を決めたという報道がありましたが、この人事権の移譲について本市ではどのようなお考えでしょうか。
4、地元の美術家を活かした施策について
予算特別委員会で話題となった谷口智則さんと高校の美術の先生である金井良輔先生とお話する機会がありました。
お二人とも四條畷に対して愛着を持っており、市政の発展のために色々な点で協力して頂けるとのことでした。
そこで、成人式で配っている記念品を谷口さんにデザインして頂くことは可能ですかと聞いたところ「喜んで」ということなので来年度の成人式に向けて何かデザインしてもらってみてはどうでしょうか。
また、金井氏が昔作ってくれた市の文化財の紹介マップがあるが、これをもとにシティマップを作ってみてはどうでしょうか。
5、読書の推進について
市内の小中学校の蔵書の数と大阪府下の市の平均蔵書数はどれくらいでしょうか。
また、市内小中学生の年間の読書数はどれくらいでしょうか。
自席より再質問させて頂きます。
1、 ITの活用について
ITの活用のなかで携帯メールの配信についてですが、登録が難しいとか、配信情報の振り分けが難しいとか実に保守的だなと思います。
実際、広報の11頁にあがっている大阪府のサイトは登録や配信情報の振り分けについてもこのサイトではごく簡単に出来るので私も広報に載っているQRコードを利用して早速登録しておきました。
☆ちなみに、今日出席している職員の方で広報に載っている防災情報について登録をしている方は手を挙げて頂けますか。ウソなしで。
市民生活部長が登録していないのが何とも言えないところですが。
いずれにしても、登録している人が少ない理由は府主体のもので四條畷の情報がメインではないからだと思います。
☆冒頭で提案した中でも、JR学研都市線は東西線とつながって以来、毎週のように電車が止まったり、遅れたりするのでJRと提携して電車の情報を携帯メールで送れば市民の方にとっては大変便利だと思いますがどうでしょうか。
☆また、市民課で確か住民票や戸籍の代理人請求があったときの本人通知制度が出来たということでしたが、これにかかる費用はいくらですか。また、ハガキでの本人通知制度を携帯メールですることは出来ないでしょうか。
携帯メールでしたら費用もかかりませんし、すぐに携帯メールで代理請求があったことを確認出来るので不正の防止につながると思います。
また、答弁で先進事例の研究をするというたいそうな言葉がありましたが、携帯メールの活用については小中学校では既に実施しているということを聞きました。
☆そこで教育委員会にお尋ねしますが、学校現場ではどのように携帯メールを活用しているのか、それにかかる費用はどれくらいなのか、また、どれくらい手間がかかるものなのかを教えて頂けないでしょうか。
また、市民体育祭が2年前に雨で体育館に振替になったことがありましたが、なかには雨で中止になったと勘違いした人もいると思います。
こうした情報も携帯メールに送信すればすぐに届くし電話で問い合わせたりする手間もなくなると思います。
学校現場では上手に活用しているようですし、費用もほとんどかからないということですいずれにしても携帯メールを有効に活用すれば市民にとっても利便性があがると思いますので試してみて下さい。
次に、スカイプについてですが、「スカイプて何やねん」という職員の方が多いようですので簡単に説明すると、パソコンを介してする電話のことです。これはお互いにスカイプを使用している者同士であれば無料で電話をすることができます。
☆そこで、本市での電話代は年間いくらくらいかかっていますか。
庁内電話に関しては無料ということですが、庁内から小中学校や図書館、保健センター等の出先機関への電話も結構あるのではないかと思います。
☆市役所と小中学校、図書館、保健センターなどの出先機関への電話代は年間にしてどれくらいの費用がかかっていますか。
市役所と小中学校等との電話代はそこまで高くないということです。
そこで、それ以上にして頂きたいのが小中学校でスカイプを英会話の学習に役立てて頂きたいという点です。
☆ 四條畷の小中学校と海外特に英語圏の小中学校をスカイプでつないで英会話を気軽に出来る環境をつくってあげてみてはどうかと思いますがどうですか。
このスカイプでの英会話の勉強は効果的です。音声も非常に良くて、携帯電話なんかより余程いい音質です。しかもウェブカメラでお互いの顔を見ながら話すことが出来るのでリアルに近い英会話が出来ます。
ちなみに中小企業では支店や店舗への電話をスカイプでしているところも結構ありますので十分実現可能だと思います。
2、 太陽光パネルについて
住宅用太陽光パネルの補助金として国は1kwあたり7万円を出しています。
一般家庭用で約3kwということなので21万円の補助ということになります。
近年の環境問題への意識の高まりからも市民の方の中では自分の家にも太陽光パネルを設置しようとする人は増えていますし、実際に池田市、岸和田市、富田林市、貝塚市など比較的小規模の自治体でも補助を出しているようです。
☆また、太陽光パネルに関する補助金についての問い合わせはどれくらいありましたか。
☆例えば池田市並みに市で補助金を例えば1kwあたり、2・5万円出すとすれば年間の予算はどれくらいかかりますか。
財政上なかなか難しい問題ではありますが、せめて国の補助が1kwあたり7万円ありますということだけでもアピールして頂ければと思います。
3、 教員の人事権について
答弁の内容についてはよく分かりました。
今日は必ずどちらにせよとかそういうのではなく、この人事権の問題は教育であったり地方分権というものをあらためて考えてみるいいきっかけなのではないかと思います。
☆現状でも府の採用であるのに四條畷の先生はずっと四條畷というパターンが多いようですが、ここらへんの理由を教えて頂けないでしょうか。
☆では、この橋下知事の提案と現状の制度はどう違いますか。
学生の頃、ずっと経営とか会計の勉強をしておりましたので、後でも引用しようと思っております、このドラッカーの『マネジメント』という本をよく読んでおりました。
ドラッカーのマネジメントの中でも権限の委譲こそ組織をマネジメントするうえで最も大事だと述べられております。
ちなみに、最近のベストセラーで『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーのマネジメントを呼んだら』という本の中でも権限の委譲の重要性が分かりやすく書いてありますし、
日経ビジネスの6月14日号で、今年の春に甲子園で優勝した興南高校野球部でも徹底した権限の委譲でチームの自主性を引き出し、それが優勝への原動力となったという記事がありました。
だから、経営という観点から考えれば府から市への委譲だけではなく、市も学校長に学校経営に関する人事権と給与決定権を委譲するのが本当の意味での独自の学校経営につながるものだと思います。
『なぜ若者は保守化するか』175頁、教師たたきをしても学校はよくならないと書いてあります。
「前年まで荒れていたクラスを立て直したり、クラブの指導を熱心にしたとしても、それに見合ったインセンティブがない。具体的なインセンティブがないまま多くの教師が生徒指導に奔走しているのが現状」
と書いてあります。
そういう意味でも、現場に近い市や学校長に人事権や一定の給与決定権を委譲してよく働く教師が報いられるシステムをつくる必要があると思います。
そうすれば、学校現場の活性化にも、地域独自の教育にもつながると思いますので、そういう観点からも考えてみて頂きたいと思います。
昨日森川部長が答弁で「畷のことは畷で」という話もしていました。
権限の委譲というのは教育現場に限らず地域分権を考えるうえでも、あらゆる組織の活性化という意味でも重要な考えです。
今後の市政でも是非参考にして頂きたいと思います。
4、 地元の美術家を活かした施策について
6月7日に高校の美術室をお借りして谷口さんと金井先生とゆっくりお話をさせて頂きました。
その中で様々な面白い意見を聞かせて頂きました。
まず、歴史的遺産と観光行政に係る特別委員会でも話したように本当に観光に力を入れるのであれば「シティマップが必要だ」という意見を述べました。そのことを金井先生にお話ししたところ「もう何十年も前になるが四條畷の歴史マップを作って市に寄贈した」とお話していました。
☆それがこのマップなのですが、絵も入っていて非常に分かりやすい、答弁頂いたようだいぶ昔のものなので新しい地図に合わせて加筆修正すれば十分シティマップとして機能すると思いますが、技術的には可能でしょうか。
また、谷口さんにおいても四條畷をこよなく愛しており「一生四條畷に住むつもり」だと言っておりました。
四條畷の図書館に育ててもらったとも言っていました。
そういうことですので四條畷としてはただ何かを助けてもらうだけでなく、四條畷に才能溢れる若い絵本作家がいるということをもっと世間にアピールしてより有名になってもらえればと思います。
☆ また、同僚議員から4カ月検診の際に配られる絵本を谷口さんに書いてもらったらどうかという提案がありましたが、このブックスタート事業の本の冊数と事業費を教えて頂けませんか。
予算的には少し厳しいのかなと思いますので例えば昨日同僚議員から提案があったナンバープレートに谷口さんの書いたキャラクターを使わせてもらうのもいいのかなと思います。
☆せっかくの四條畷の逸材ですし、広報で紹介したり、HPで紹介したり色々と出来ると思いますがどうでしょうか。
☆また、サンタクロースのオブジェがありそれであればいつでも使って下さいとのことですので市民の集いや色々な行事で使用させてもらったらどうでしょうか。(図書館に置かせてもらう)
5、 読書の推進について
文字通り本を読もうという趣旨です。
せっかく、読書の推進というテーマなので色んな本を参照しながら質問をしていきたいと思います。
答弁頂いたように標準が100に対して、本市では小学校で51,3%、中学校で45%ということなので量としてもかなり少ないし、以前学校の図書館に行ったときには私が小学校の頃に読んでいた本がそのまま使用されていたことからも予算が相当少ないことも分かります。
平成22年の児童一人あたりの図書費について同僚議員が質問されておりました(具体的数字)が、あらためて四條畷の図書費は少ないと思いました。
この点に関しては、予算委員でふるさと納税を利用することを提案しました。
これも是非実行して頂きたいと思っておりますが、これに加えて是非して頂きたいのが市民だけでなく広く本を寄贈して頂くことです。
改革派の村長で有名な矢祭(やまつり)村では約1年で全国から約43万5000冊の寄贈を受けたということです。
ここまででないにしても例えばこんな本が必要だということをHP、ミクシィ、スカイプ等のITを駆使して呼びかければ十分集まるものだと思います。
☆ 教育長も昨日「工夫して予算化」という話をしていましたが、現状の財政状況を考えるとお金をかけて本を増やすということはなかなか難しいと思いますのでこの本を寄贈してもらうという方法については教育長はどう思われますか。
☆昨日も財政が、財政がという話になってたにも関わらず発言の機会に恵まれなかった、財政部長でもある加藤理事はどう思いますか。
先程の谷口さんも「四條畷の図書館に育ててもらった」という話をしていましたが、子供の頃の読書量は非常に大事なようです。
前述の『若者はなぜ保守化するのか』のなかでも
「幼少時の三つの家庭環境が重要で、
一つは、家庭での本の量
2番目は、親同士の知的会話
3番目は、親が美術展やコンサートなどに子供を連れていくこと」
と本の重要性を真っ先にあげられております。
また、リーダーや組織のあり方を考えるうえでも大変参考になるマキアヴェッリの『君主論』9頁のなかでも、
「遠き世の事象については不断の読書によってみずから学んだ」
と書いております。
また、鹿児島で保育園を経営し、ヨコミネ式で有名な横峯吉文さんが書いた『天才は10歳までにつくられる』では、
「国語つまり文字を読んだり、文字、文章を書いたりすることはすべての教科の基本で、国語力は一生ついてまわる」
「読みの能力が乏しければ、本当は解ける問題であっても、意味を勘違いして解けない場合もある」
と述べており、その保育園では小学校の入学までに平均1,500冊、10歳までに平均3,000冊の本を読破すると書かれております。
10歳で3,000冊ということは、1年300冊だからほぼ毎日1冊本を読んでいるということになります。これ程読めば本をほとんど読まない子と比較すると歴然とした学力の差がつくんだろうなと思います。
☆それ以外にもこの本は教育というものを考えるうえで大変示唆に富んでいる本ですので一度鹿児島に視察に行ってみたいと思っているのですが、教育長も良かったら一緒にどうですか。
私自身は学生の頃読んでいたのはジャンプ、ヤンマガ、スピリッツとか漫画ばかり読んでいたので漫画以外の一般的な本を読む習慣がほとんどありませんでした。
しかし、最近になっていざ本を読んでみると非常に面白いことが判明しました。
本の中には自分の知らない無限の世界が広がっているなぁというのが最近の実感です。
ただ、特に最初のうちは興味のある本でないとなかなか読む気になりません。
☆ だから、市でもまずは本を読む習慣を身につけることが最優先課題だと思いますが学校では本を読ませる工夫をどのようにされていますか。
お答え頂いたように本に親しむ環境をつくることが大事でそういう環境のなかにいれば自分にとって本当に必要な本と出会うことが出来るのだと思います。
『学問のすすめ』では、
「読書をして知見を持ち、議論をすることで知見を交換することが学問だ」
「信じる、疑うということについては、取捨選択のための判断力が必要で読書というのはこの判断力を確立するためにあるのではないだろうか」
『武士道』では、
「知識はこれを学ぶ者の心に同化され、その品性に現れる時においてのみ真に知識となる。知識はそれ自体を目的として求めるべきではなく叡智獲得の手段として求めるべきである」
と述べております。
小中学校においてもただ本を読めと言っても、自分もそうであったようになかなか読もうとする生徒も少ないと思います。
だから、我々大人がもっと本を読む必要がありますし、本を読む意味を再認識したうえで読書をすすめる必要があります。
学生の頃からめずらしく興味を持てて読めたものとしては、前述した経営学のドラッカーの本だと思います。
いまだにバイブルのようにしておりますが、市政を考えるうえでも大変役立っております。
『プロフェッショナルの条件』のなかでは、
「リーダーシップの基礎とは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立することである」
と書いてあります。
この6月議会が終わると、一気に市長選挙ということになるものだと思いますが、いいきっかけ何でもう一度市民、職員、議員全てが市という組織を考えてみる必要があるように感じます。
『マネジメント』では
「マネジメントするためには、まずはじめに組織の定義づけから始めなければならない」
と述べておりこれがこの本のエッセンスだと思います。
「あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するには、われわれの事業は何か。何であるべきかを定義することが不可欠である」
と述べられており、「もしこれが出来ていなければ、上から下にいたるあらゆる階層の意思決定が、それぞれ相異なる両立不能な矛盾した企業の定義によって行われることになり、お互いの違いに気づくことなく(組織が)反対方向に向かっていってしまう」
と書かれている。
つまり、組織の使命であったり尊厳というものの共通認識をもつことが市政を運営していくうえで最も大事なことだと思います。
人にはそれぞれ尊厳があるように、日本には日本の尊厳があるし、四條畷には四條畷の尊厳があるのだと思います。
だからこそ地域主権ということがクローズアップされているものだと思います。
では、四條畷の尊厳は何なのか、また、そのためには何が必要ということを基礎として様々な施策を考えることが最も重要になってくると思います。
だから、今回の市長選挙においても、四條畷の尊厳とは何なのか、またそのためには何が必要なのかという大きなビジョンを選挙戦を通じて示すことが重要だと思います。
私は四條畷の尊厳の答えが『マネジメント』であったり、『武士道』であったり、『学問のすすめ』のような本のなかに答えがあるように思っているので今回は読書の推進というものをテーマにしてみました。
『学問のすすめ』のなかでは
「世の中の文明に貢献したかどうかでその重要性が決まる」
と書いております。
私自身も議員という立場で四條畷の尊厳を求めていきたいし、自分自身の尊厳のために、本を読んだり色んな経験をすることを自己満足で終わらせるのでなく四條畷に貢献出来るようにしていきたいと思います。
以上です。