議席7番の渡辺裕です。
この度は2回目の選挙において多くの方からの支持を頂き
また、多くの仲間に助けてもらい当選させて頂いたことに心より感謝しております。
今回の選挙では3月議会でも詳しくお話したように、財政再建、国語力と英語力の強化、
生産性の向上という3つのビジョンを訴えてきました。
これからの4年間もこの3つのビジョンに従って、議会活動を行っていきたいと思います。
1、 国際友好都市について
2010年12月に本市はドイツ・メアブッシュ市と国際友好都市提携を締結しましたが、市では今後この提携を小中学校等の教育現場にどのように活用していく予定ですか。
2、 田原城について
田原城の歴史的意義はでのようなものですか。また、市では田原城跡を今後どのように活用していく予定ですか。
3、 地方債の償還に係る据置期間について
地方債の償還に据置期間が存在する理由はなぜですか。また、財政投融資等をはじめとする国からの借入と民間からの借入では据置期間の取り扱いに違いはありますか。
4、 市民からの要望について
選挙を通じて市民の方からたくさんのご意見を頂きましたので、その一部を議会で質問させて頂きます。
① 屋外体育施設の案内について
本年4月より屋外体育施設が有料化されました。それに伴って各施設の利用料金、申込場所、申込方法、キャンセル料金、キャンセル方法等を分かりやすくA4一枚程度にまとめたものがあると便利だという御意見を頂きましたが、市ではどのようにお考えですか。
② タバコについて
市役所敷地内では職員のタバコの喫煙が禁止となりましたが、逆に市役所周辺の道路でタバコを喫煙する職員を目にするようになりました。このような状態なら以前のように決められた場所で吸ってもらう方が対外的にもいいと思いますがどうですか。
また、公園に灰皿を置いているところがあるので子供の安全を考えても撤去してほしいという御意見を頂きましたが、市ではどのようにお考えですか。
③ 電話の応対について
市の電話対応は昔と比べると良くなっていると思いますが、各課につながった時に職員が名前を言わないので誰と話しているのか分からないし、責任の所在が不明確になって困るという意見を聞きましたが、市ではどのようにお考えですか。
④教育文化センターの施設の劣化について
教育文化センターではタイルがはがれたりするなど施設が劣化し、また、目の前の道路もアスファルトがガタガタになっていますが、市では施設の修繕についてどのようにお考えですか。
自席より再質問させて頂きます。
順番は前後しますが、まず4点目の市民からの要望について。
4、 市民からの要望について
① 屋外体育施設の案内について
屋外体育施設の有料化については多くの議論がありましたが、
費用を取るのだからこれまでのように
ただ施設を貸すだけでなく、費用に見合った施設設備等が必要
になってくるということだと思います。
また、費用を取るのであればやはりそれを明示して誰の目にも
分かりやすくしておく必要があると思います。
そういう意味で質問させて頂いたような案内が必要だと思います。
答弁では非常に前向きな回答でしたので、そんなに立派なもので
なくても構わないから分かりやすいものを早い段階で作成して頂き
たいと思います。
☆時期を明示しておかないと、いつまでも出来あがらないということ
も考えられますので、どのくらいを予定していますか。
分かりました。しっかりとメモをしておきましたのでよろしくお願い
致します。
☆まだ確認はしておりませんが、ホームページではこのような案内
は既にアップされておりますか。
まだなのであればこれも紙のパンフレットと合わせて、同じものでも
構わないからホームページ上でもアップして頂きたいと思います。
② タバコについて
市役所敷地内での禁煙については当初私もいいことだなと思って
おりました。
しかし、ふたを開けると吸う場所が市役所敷地から一般道路に変わった
だけでした。
タバコを吸うこと自体は、市の税収にもつながるし、構わないのですが、
やはり、一般道路で吸ってる姿を見られるというのはどうかなと思います。
☆この点に関して最前列に座りながらも役職が変わってから発言の機会がみっきり減った森川理事いかがですか。
☆また、公園に灰皿があるという件については、トンボ池公園にある
という話を聞きましたが、それ以外にもありますか。
答弁は前向きなものでしたので、是非そうして頂いて、公園を子供達
が安全に遊べる空間にして頂きたいと思います。
③ 電話の応対について
この件については多くの市民の方から指摘を受けましたし、私自身
が各課に電話したときも誰と話しているのか分からないまま会話して
いる時が多々あります。
私自身は大事な話の場合は名前を聞いていますが、市民の方に
とっては名前を気軽に聞けない人も多いと思います。
これに関しても前向きな答弁でしたので、是非徹底して頂きたい
と思います。
④ 教育文化センターの施設の劣化について
この件についても市民の方から指摘を受けたので私も実際に
見てきました。
タイルはかなりはがれていますし、入口の楠が成長してタイルが
どんどんはがれています。
また入口の前の道路は本当にガタガタです。
☆部長も現場を見て頂いたと聞きましたが、見た感想は
いかがでしょうか。
分かりました。よろしくお願い致します。
1、 国際友好都市について
以前の議会でも指摘したようにお金をかけずに国際交流するのに
非常に有効なのがスカイプだと思います。
その後、副市長とは何度かスカイプで実際話してみようと
試みましたが、なぜか上手くいかなかった記憶があります。
実際、資料として頂いたものの中にも、
「具体的な交流分野と進め方」
というところに、
「メール、スカイプ、ウェブカメラ、ユーチューブなどのインターネットを
活用した交流が考えられます」
と書いてあります。
これはスカイプ自体が一般的にも浸透してきているからだと
思います。
今回の震災でも電話回線は混乱していたなか、スカイプは
通常通り機能しており非常に役立ったという話もありました。
やはり新しいものは積極的に取り入れるべきだと思います。
そこで、これに関してまず提案したいのが、震災の影響もあってメアブッシュ市
からの四條畷市の訪問が延期になっています。
来日予定も恐らく未定のままだと思います。
☆そこで、市長同士が年に2回でも3回でもスカイプを通じて会話してみては
いかがでしょうか。
いくら顔を見ながら話せる電話といっても実際に会うことには到底及ばない
ことは承知の上ですが、それでもお互いの表情を見ながら会話
をするというのは大事なことだと思います。
特に、日本とドイツでは相当な距離があるのでそれを埋めるには
スカイプは有効だと思います。
☆次に、英語の授業を使って、お互いの先生同市で英語で話している
姿を見せるのが第一段階かと思いますが、羽森部長いかがですか。
先日NHKで小学校での英語学習という特集で、ビデオレターを
使った英語学習を紹介していましたが、ビデオレターだと会話の
キャッチボールが出来ないのでスカイプの方が有効だなと思って
見ていました。
次に英語の授業の中で生徒同士が実際に英語で会話してみること
がいいと思います。
それに慣れたら授業という枠をとりはらって、生徒同士が好きな時間
に自由に英会話を出来る環境を整えてあげればと思います。
ちなみに、最近ではアイフォンをはじめとするスマートフォンが普及
しており、パソコンがなくてもスマートフォンがあればスカイプを利用
出来ますし、四條畷の小中学生がメアブッシュの小中学生と英語で
コミュニケーションをとるというインフラは既に整っていると言えます。
☆また、今年度より四條畷中学で「使える英語プロジェクト」
というのが実施されていると思いますが、その内容を教えて
頂けないでしょうか。
日経ビジネスの今週号(参照)のなかで
「使える英語はこう学ぶ」
という特集がありました。
☆これはお読みになりましたか。もし読んでいれば御感想
をお聞かせ下さい。
そのなかでも、最近ではリスニングだけでなく、スピーキング
の重要性が高まっているということが書いてありました。
かつては日本と並ぶ英語後進国だった韓国は、アジア通貨
危機を境に、生き残りをかけて英語力の強化に取り組んだ
ことが書いてあります。
韓国もやはりリスニングももちろん強化されましたが、
2009年以降はスピーキングをより重視するように
なり、今や英語でのコミュニケーション能力は日本を
大きく引き離すようになっています。
国際友好都市にしても、せっかくの機会だから上手く
利用して、子供達が今後ますますグローバル化する
社会で力強くいきていく、きっかけのようなものにして
頂きたいと思います。
2、 田原城について
先日田原城に行ってきました。
半年ほど前に行った時は結局どこか分からず、違う場所に行って
しまいましたが、今回は近所の方に道を尋ねながらようやく辿り着く
ことが出来ました。
そこで問題なのが、近くまでいっても道が分からないというのが
大きな問題だと思います。
私が行った道は裏道だと思うのでよりややこしいですが、正しい
道自体どこにあるのかよく分かりませんでした。
☆ですから、答弁頂いたよう歴史的な価値があるのであれば
まずは標識を作ることが重要だと思いますがいかがでしょうか。
☆副市長は田原在住と聞きましたが、田原城跡には行ったこと
がありますか。
また、実際に田原城跡に行った感想は、景色はすばらしいですが、
他は何もないというのが実感です。
☆そこでせめて、田原城の説明板や、以前頂いたこのような年表(参照)
を板にして立てたら見に来た人も満足出来ると思いますがいかが
でしょうか。
私も中学、高校時代は歴史が大好きだったのでよく年表を眺めて
いました。
歴史好きの人にとっては行った場所に年表があれば非常に
喜んでもらえるはずです。
地権者との関係もある。
城を復元するとなると、多額のお金もかかるでしょうからせめて
このようにすぐ出来ることから始めて頂きたいと思います。
城はどこの国、どこの地域でもそうですが、その地域のシンボルであり、その地域の過去と現在をつなげる時間軸
のような役割を果たしおり、だからこそその地域のシンボル
ように感じます。
だから、今のようにただ場所として残っているとう状態では
なく、市民が足を延ばして、歴史を感じることが出来る空間
にして頂きたいと思います。
3、 地方債の償還に係る据置期間について
据置期間については議員になった当初からその必要性を
疑問視し、委員会などで指摘してきました。
最近でいい例は市民グラウンドの借入に関する取り扱いだと思います。
今回の委員会でも多数意見はありましたが、市民グラウンド
の借入そのものについては必要な土地でありますし、評価さえしっかりとしていれば
問題はないものだと思います。
借入があったとしても土地という資産があるので貸借のバランスがとれているからです。
会計上問題が発生するのは相手科目が費用である場合です。
そういう意味でも重視しなければならないのは利息の取り扱いです。
据置期間のあるなしで、利息の総額は大きく変わってきます。
余裕資金があまりない現状では、利息の増加は負債の増加に
つながってしまいます。
当初私が資料要求したときの返済予定表はこのような感じです。
少し見えにくいかもしれませんが、借入当初3年間は元本の返済
は行わず、利息部分のみ返済しているのが分かります。
この方法だと、償還が始まるのは平成24年11月ですが、27年5月までは
利子のみの支払いとなっています。
具体的には、
平成24年には、2,217,073円
平成25年には、4,385,950円
平成26年には、4,385,950円
平成27年には、2,192,975円
合計、13,181,948円
となっております。
つまり、当初3年間は利息だけ払い、他は後年度へ先送りしている
ことになります。
据置期間は民間企業が借入をするときにも設定されることはあり
ますが、それは開業当初は資金繰りが苦しいため、1,2年は利息
のみを支払い、元金の返済は猶予してもらうというのが主旨です。
逆に、開業して何年も経ってから据置期間をつけるとすれば、
その企業は資金繰りがかなり厳しいということを内外に示して
いることになります。
市民グラウンドの土地の購入に係る
借入でも、当初は据置期間を設定することが前提のようになって
いました。
先程の、3年間の支払利息の合計だけでは単純に市の負担増
というわけではないと思いますのでしっかりとしたトータルコスト
をそれぞれ把握しておくべきだと思います。
☆そこで、借入額を3億6,650万円、利率を仮に1.2%、20年償還と
します。据置期間を3年設定する場合と、据置期間を設定しない
場合のそれぞれの支払利息の合計を教えて頂けないでしょうか。
据置期間を設定した場合の利息合計は、5,174万9千円
据置期間を設定しなかった場合の利息合計は、4,512万6千円
ですから、差額は662万3千円にもなります。
☆これだけ大きな差額が出ますが、これまでは法的に据置期間を設定しな
ければならないという根拠はありましたか。
私も財政投融資等、国からの資金の借り入れは、
据置期間の決まりがあり、民間資金からの借り入れは、
据置期間の決まりがなく自治体独自で判断出来るものと
思っていました。
しかし、実際はお答え頂いたように平成11年から国の資金、
民間資金に関係なく自治体の判断で据置期間のあるなし
を決めることが出来ることになっていました。
今回の一般質問がきっかけとなり、国の資金でも民間資金
でも据置期間に特に決まりがないということが分かったこと
は大きな意義があると思います。
☆そこで、662万円というコスト削減効果を考えても市民グラウンドの借入について据置期間を設定
せずに借りるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
過去のことをとやかく言うつもりはありませんが、最初に
お話したようトータルコストがどうなのかということが
市民の負担という観点から最も大事なことだと思います。
取り扱いに違いはないにしても、今後は市が金利等について
独自の判断が求められることは間違いありません。
☆据置期間を設定しなければ経常収支比率や実質収支の損益に影響しますか。
据置期間のさじ加減一本で、実質収支も経常収支比率
も変わってきますので
これらの指標は一定のバロメーターではありますが、
絶対的なものではないということは認識しておく必要があります。
だからこそ、今回の選挙でも訴えてきた複式簿記で財政を管理する
ということがいかに重要かということが分かると思います。
据置期間をつけるのも、つけないのも自由なのであれば、
トータルコストで考えれば、間違いなくない方が市の負担は
軽くなります。
また、私は借金というか、借入という概念が当たり前のように
なっていることに違和感を感じます。
四條畷市に限ったものでなく世界中が、借入というもの
に対し麻痺してしまっているように感じます。
マネーサプライ自体、そこに何もないのに中央銀行が他の銀行に
お金を貸してしまっていることを意味していると思います。
そこには実態がありません。
サブプライム問題にしても、リーマンショックにしても根本の
原因は借入とうものに対する幻想が最大の原因といえます。
だから経済が不安定になっているのだと思います。
成長や繁栄というのは、価値やサービスといったものを
実際に作りだし、提供してこそ初めて享受出来るものだと
思います。
だから、借入をなしにすべきだとは言いませんが、
われわれ四條畷市も例えば今回のような据置期間の
問題にしても、もう一度原点に返って考え直す必要があるの
だと思います。
☆そこでせめて、これからは特に交付税の影響がない借入であれば
極力据置期間を設けないようにして頂きたいと思いますが、
いかがでしょうか。
平成11年から据置期間のしばりがなくなっていたということが
今回の一般質問をきっかけに分かりました。
ただ、それ自体をどうこうというよりは、今までは何か当たり前
になっているものが実は当たり前ではないのではないかと
疑うことが必要なんだと思います。
数年前にベストセラーとなった『ブラックスワン』という本には
「人間の欠陥には知っていることばかりに集中しすぎる点がある。
細かいことにばかり目が行って全体像が見えない」
と書いてあります。
しかも、時代は刻一刻と変化しています。
2期目にあたって自分自身気をつけなければならないのは
議員というものに慣れてしまわないことだと思っています。
それが普通になってしまうと、新しい発見が出来なくなって
しまう可能性があるからです。
常に何かの違和感やストレスみたいなものを持ち続けたいと思います。
先の『ブラックスワン』の中で
「黒い白鳥は予測出来ない。私たちは予測しようなんて
無邪気にたくらむのではなく、黒い白鳥がいる世界に順応
するほかない。
つまり、分からないことに焦点を絞るなら出来ることはたくさん
ある」
と書いてある通り、分からないことに向かって変化し続ける
2期目になるよう努力したいと思います。
以上です。