2007年6月27日水曜日

一般質問(所信表明)

この度4月に行われた市議会議員選挙を経てこの議場に初めて立たせて頂きました。市民の皆様からの信任により市制の一翼を担はさて頂くという責任感と長年目標としてきた市議会議員としてこの場に立つことが出来るという幸福感とを今改めて感じております。

私が四條畷の市議会議員を目指したのは大学受験で浪人をしていた18歳のときであり、 今から14年前のことになります。当時は社会経験も全くなく、世間知らずの一青年ではありましたが、浪人の1年間ほとんど誰とも接することなく自分が今後どのように生きていこうかと思考に思考を重ねて決めたのがこの議員としての道でした。

大学、大学院、社会人と常にこの場に立つことを目標として日々生活してきました。

四條畷市制は1970年(昭和45年)から36年ということなのでほぼ私の年齢32歳と同じであります。ですから四條畷の歴史とともに私も今日まで歩んできたことになります。

今も昔も四條畷という街は大阪という都会のなかにありながらも緑豊かで自然に恵まれており、人が住み子供が育つには最高の街だと思っております。


今回この議場に立つにあたってまず私の視点を確認しておきたいと思います。

1つめは、「ふるさと四條畷市民としての視点」です。

自分の生まれ育ったふるさとだからこそ職業としての観点からではなく抽象的ではありますが、「想い」のようなものをバックボーンにして四條畷再生に尽力出来ると思うからです。

生まれてから今日まで小学校をはじめとする地元の学校教育機関において、また地域のあらゆる世代のたくさんの方々から様々なことを教わり育てて頂きました。それと同時に多くの価値観を吸収して今の自分があります。

ですから、その恩に報いるためにも、現状で大変苦しい市の財政状況ではありますが何とか自分の生まれ育ったこの街を破綻させることなく再生することが私の使命だと思っております。

そのためにもやはり自分の「ふるさと四條畷市民としての視点」が必要だと思っております。

2つめは、今回の選挙でもおそらく皆様から期待して頂いたであろう「若い世代からの視点」です。

本年3月に示された市の行財政改革プランでは市債について「次世代が負担する債務」と書かれております。

この「次世代」というのは恐らく我々30代、20代、もしくは学生や子供たちのことを指しているのではないでしょうか。

先の行財政改革プランには5ヵ年の収支見通しがあがっております。

しかしこのプランを実施したとしても平成23年度一般会計においてなお実質収支でマイナス8億円という赤字が出ることになっております。

三位一体改革で今後交付税、補助金の増加が見込まれない状況の中これらの赤字は全て現状でも500億円ある債務に上乗せされるというかたちで「次世代」が負担しなければならないでしょう。

子供たちにいたっては、知らないうちに将来自分たちが負担しなければならない債務が年々累積されていることになります。

ですから、これらの債務の増加を何としてもくい止め「次世代」の負担を少しでも軽くしていく必要があります。

そのためにも「若い世代からの視点」というものが不可欠だと思っております。


企業会計にはゴーイングコンサーン(going concern)という考え方があります。

ゴーイングコンサーンとは、財務諸表を作成する上で企業が継続して事業活動を行うことで、廃業や財産整理を前提としていないという考え方です。

簡単に言えば企業が未来永劫存続することを意味した考えです。

なお、この言葉は「企業には継続するという社会的使命・責任がある」という意味でも使われます。

まさにこうした考え方が今の四條畷にとっては必要ではないでしょうか。

このゴーイングコンサーンを満たすため市が取り組むべき課題は、市民の負担を最小限に抑えながら効率の良い市制に再構築することだと思います。

このゴーイングコンサーンという考え方と、先に申し上げた「ふるさと四條畷市民としての視点」そして「若い世代からの視点」をもって今後の四條畷の進むべき道を模索していきたいと思います。