1、 教育長不在状態での2学期制導入について
・ 2学期制の旗振り役である教育長が懲戒免職されたという状況の中で試験的にとはいえ2学期制を導入することは教育の現場に混乱をきたすのではないでしょうか
・ 2学期制に関するアンケート結果は小学校でも中学校でも反対意見の方が多く、中学校では小学校に比べ反対の比率が高かったようです。このようなアンケート結果にも関わらず反対意見がより多い中学校だけ試行とはいえ導入するという市の対応は説明がつかないし、後々問題が生じる可能性が高いと思うがこの点について市はどのようにお考えでしょうか。
(再質問)
何点か再質問させていただきます。
中学校での2学期制試行に関してですが、既に試行されている田原中学校についてのアンケート結果はどのようになっているでしょうか。
また、2学期制を4月から試行予定の中学校のなかでも四條畷中学は今様々な問題を抱えております。
私のところにも四條畷中学の件についてよく御意見を頂きます。
それに加えて教育長の懲戒免職の問題もありました。
答弁でも「教育に不安を与える」と述べているとおり、多くの不安定要素を抱えたうえでなお新しい制度を導入することの危険性を感じます。
4月からは色んな面で四條畷中学の立直しを図るということを聞いておりますが、そういうことを考えると2学期制の試行については学校自体に落ち着きを取り戻してから行うのが筋と思いますが、この点についてはどうお考えでしょうか。
以上2点についてお尋ねします。
(再々質問)
先程の再質問のなかでも述べた四條畷中学の問題に関しては地域からも不安の声が多いです。
しかし、そこで感じることは一部が悪ければ全て悪いような極論になってしまっていることです。
迷惑をかける生徒も確かにいるようですが、実際話してみたり、四條畷中学の部活を眺めていると大部分の生徒はごく真面目に勉強をし、部活をしているように感じます。
変な先入観で受入れないのではなく、ちょっと話して見ることが生徒の気持ちを知るうえでも大事だと思います。
ソーシャル・キャピタルという概念があります。
ソーシャル・キャピタルは地域社会なんかでの人間関係がきちんと出来ていて、人間と人間の信頼関係がある、というようなことをソーシャル・キャピタルと捉えて、ソーシャル・キャピタルがあるところだと色んな活動はスムーズに進むと言われています。
ソーシャル・キャピタルは一対一で人間関係を構成しているより複数でつながっているときの方が機能します。
何か問題を起こす生徒に対しても担任の先生だけでなく、科目の先生、校長、教頭、教育委員会、指導主事、我々地域の住民など一人の生徒がそれらの人と一対一で結びつくのではなく、複数で結びついている有機的な関係を構築していることがこの問題の解決策になりうると思います。
先日の四條畷中学の卒業式においても答辞の中で、
「激しくぶつかりあったこと、辛いことがあって、一緒になって考えてくれたこと、(そういことがあったから)ここまで成長できた」
と言っていたし、
「私たち三年生は、今までこの学校にたくさんの迷惑をかけたと思います。だめなところもいっぱいあったと思います。でもこの三年間で学んだことは、私たちが生きていくうえで、とても大切なことばかりでした。最後まで見放さずに見守ってくれた先生方には言葉に出来ないほどの感謝の気持ちでいっぱいです」
とも言っていたと思います。
式を見ても、答辞の言葉を聞いても、先生方が現場で頑張っているということはよく伝わってきました。
私の実感からも、公立の中学教育は昔と変わらずしっかり機能しているものだと思っております。
ですから、一対一という関係はある程度出来ているようですので今後はそれを補完すべく複数での関係が出来るよう努力していかなければなりません。
それと同時に、一部を見て全体を判断するような過ちを我々自身がしないよう気をつけなければなりません。
もちろん悪い部分はきっちり直さなければなりませんが、それと同じくらい今回のような大人の世界のゴタゴタが教育に悪影響を与えないよう細心の注意が必要だと思います。
生徒が本来気にしなくていい制度にまでストレスを感じさせてはいけません。
2学期制はいくら試行といっても中学の特に受験を控えた中学3年という1年は誰にとっても一回しかありません。それがたまたま2学期制の試行の年で、かつ、教育行政が混乱している年とたまたま重なってしまったでは一人一人の将来に悪影響を及ぼしてしまう可能性すらあります。
そうならないように、短い期間ではありますが誰もが納得のいく準備をして頂くよう期待しております。
子ども達にとって何がいいのかという視点だけは忘れずに進めて頂きたいと思います。